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アルス・シュブティリオル読解

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私は昔からなぜか複雑な楽譜が大好きです。コンテンポラリーでも中世でも、それは変わらないのですが、今回、たまたまアルス・シュブティリオルの作品を歌うことになったので、トランスクリプションを作りました。

アルス・シュブティリオルといえば、ハート形の楽譜に書かれたコルディエのロンドなどが有名ですが、今回はトリノ写本の中から特にポリリズムの特殊記号が多い一曲を選んでいます。
上に乗せた写真の通り、とても美しい写本ですが、譜読みも演奏も入り組んだリズムと特殊記号でかなり難しいものになっています。
アルス・シュブティリオルの作品は演奏の難しさ、譜読みの困難さから録音も少なく、演奏会でもめったに演奏されません。私は積極的にこういった複雑なレパートリーを演奏していきたいと思っており、今回はリコーダーとのアンサンブルで演奏録音をする予定です。

こちらが私が書いたアカデミック・トランスクリプションとモダン楽譜のPDFなので、ご興味がある方はどうぞ。
もし演奏会や授業等でこのトランスクリプションを使われる方がいらっしゃいましたら「辻絢子」のクレジットを必ず入れてください。

トランスクリプションPDF

楽譜づくりを終えてやっと演奏の方に着手できるようになったばかりなので、まだきちんとした歌い方になっていないのと、発音で何か所か考察中の部分があるので参考にはならないかもですが、一応ポリフォニーがどうなってるのか確認するために録音をしたものがあるので、のせておきます。ちなみに冒頭のAmeは本当は動詞Aimerの古語なので、カタカナで言うと「アメ」のように、狭いEで発音すべき。

Puisque ame sui doulcement - Codex de Turin from Ayako TSujI on Myspace.



クラヴィシテリウムで2声を弾いているのですが同じ音域同じ楽器なので音が混ざって各声部を聞き分けるのがちょっと難しいですね。一人多重録音の関係でメトロノームに合わせてテンポを取ってるので演奏の質もあまり良くはないですが、一応リズムはそれほど間違えなくやれているはず。

ちなみにこの作品は先日CNSMの手稿譜読解のクラスにちょっとお邪魔した時にやっていた作品。トランスクリプションは私自身で作りましたが、CNSMの教授であるラファエル・ピカゾス先生が作成したトランスクリプションももらって手元にあったので、確認に使用しています。
3声の曲ですが、予定ではフルート3本と私のソロというカルテットで演奏します。
フルートとの方が流れのある良い演奏ができるかなぁと思っていますが、入り組んだポリリズムを聴きあいながら、なおかつ美しいピタゴラス音律で解決を作っていかなければならないので音楽的に結構なハードワークです。
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Profil

辻絢子  (Ayako TSUJI)

Author:辻絢子 (Ayako TSUJI)
フランス在住のソプラノ・ピアニスト・クラヴィシテリウム奏者・音楽学者。パリ・ソルボンヌ大学中世音楽演奏マスター在籍。パリEnsemble Arquémie主催。
中世から現代に至る幅広い時代様式の演奏法と音楽理論を操る歌手、講師として国際的に活躍中。
15世紀以前の作品、とくにアルス・シュブティリオル様式の作品演奏と、13世紀ノートルダム楽派様式の即興演奏を得意とする。
古楽だけではなく現代作品にも関心が高く、日本で大学生&院生だったころは美学芸術学を専攻し音楽に限らずアートや映画、文学など幅広い分野を対象に20世紀以降の作品を研究。
パリでの演奏活動の他、2016年より「中世音楽センター」を立ち上げ、ヨーロッパの現役中世音楽専門家、演奏家と日本の生徒をつなぐ講習会やコンサートを企画している。

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