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呼吸のエクササイズ①

呼吸は歌の基本、よいブレスはよい歌唱に繋がりますから、呼吸のエクササイズはとても大切。
そんなわけで、フランスのレッスンでよく見かける呼吸のエクササイズをご紹介してみます。

歌手が理想とするブレスはどんなものか、ということをまず確認しなければなりませんが、少なくともフランスでは、お腹がペコペコと出たり引っ込んだりする、体幹に無駄な動きの発生する呼吸はNGと言われます。
よく日本だと腹式呼吸と言われますが、腹式呼吸にも色々種類があるのです。

声の支えを保ちためには肋骨を高く保って広げ、その状態をキープしながら呼吸をしなければならず、お腹を出したり引っ込めたりすることに意識を取られすぎたり、引っ込める動きで体のポジションが変わったりするようならNGなわけです。
もちろん肩で息をしたりお腹全体を使えていない、というのは論外ですが、身体を豊かに膨らませて呼吸できたら、吐くときはその身体のボリュームをキープして、本当にインナーマッスルの力、それもできればいわゆる逆腹筋、つまり体の内側から外側に向けて突っ張るように使う腹筋で、お腹を凹ませずに息を吐きたいわけです。この呼吸はお腹の前の方の腹筋だけでなく横、そして背中まで、かなり広範囲の筋肉が総合的に働かなければならないので、全身の筋力がない人は辛いでしょう。私は痩せてはいますが貧弱なタイプではないのですが、それでもこのブレス方法を開拓するために、あわせて筋力UPのためのトレーニングもしています(詳しくは「トレーニング」のカテゴリを参照♫)。

さて、この理想の呼吸を身につけるには毎日、身体を凹ませずに呼吸するためのエクササイズをする必要があります。
真面目にエクササイズしていればデフォルトで身体が十分に広がった良いポジションをキープして歌えるようになりますし、細かなインマーマッスルが鍛えられてより長いブレスが可能になります。

私が色々なところで目撃したフランスの声楽教師たちオススメのエクササイズの一つが、床に寝て行う呼吸のエクササイズ。

【肋骨を下げない呼吸のためのエクササイズ】
① 楽な体勢で仰向けに寝ます。首が痛かったりしたら頭のしたに何か置いて高さを調整。呼吸がしやすく、まっすぐ天井を見る位置で寝てください。

② 片方の手を胸の上、肋骨が終わって骨と骨の間の柔らかい部分、つまりちょうど真下に胃の上部があるような位置に軽く乗せます。この手で自分の肋骨最下部の動きや高さが自分で確認してください。

③ もう片方の手を顔の前15-20センチ(あまり遠くにしないのがポイント)にかざします。これで自分の呼気を確認していきます。

④ ゆっくりと時間をかけて息を吸います。寝ている状態で吸うので、深く吸うと必然的にお腹、そして肋骨が持ち上がって来ます。しっかり身体を広げて隅々まで呼吸で満たすイメージで吸ってください。

⑤ 胸に置いた手でたっぷり息を吸ったときの状態をチェック、そしたらそのまま、その肋骨を下げないように同じポジションをキープするように気をつけながら、顔の前にかざした手に向かって細く息を吐いて行きます。ちょうど自分の息がストローのような太さでまっすぐ遠くまで伸びて行くようにコントロール。はじめは無理せず10秒、12秒程度の時間をかけて吐いてください。その間、空気が弱くなったり強くなったりしないように、かざした手に一定の息がかかることを確認しながら吐いてください。もちろんその間、肋骨は絶対に同じポジションをキープすること!

⑥ 10秒かけて一定にはけたら、身体に残ってる空気をフゥーっと一気に一度吐き(その間も肋骨はキープ!)、またゆっくりと息を吸います。もしできるならさらに身体を膨らませる気持ちで。もちろん膨らんだら吐くときは、今度はその状態をさらにキープ、また同じように一定の息をゆっくりと吐きます。

だいたいこれを10~20セット、毎日行います。

もちろん呼吸は10秒が軽いなぁ、という人は20秒、30秒と伸ばしていきますが、あくまでも無理せず、また一定の量吐き続ける事が大事なので自分で最後までコントロールできる長さでやりましょう。

----ポイント----
息をたくさん吸うことが目的ではないので、無理をしてあまりに極限まで吸わないこと。あくまで自然な大きな呼吸をしましょう。

一定に息が吐け、コントロールが安定している人は、顔の前にかざした手をお臍のあたりに乗せるようにして、呼吸をコントロールする際の体幹の動きをチェックしても良いでしょう。
逆腹筋で息を吐くテクニックをすでに習得している人はその確認を行うこともできます。
それでも5回に一度は呼気の確認を再度してみることをオススメ。


これは本当に呼吸の基礎を作るエクササイズです。
簡単ですが、とても効果的。ぜひお試しあれ (^^)
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Profil

辻絢子  (Ayako TSUJI)

Author:辻絢子 (Ayako TSUJI)
フランス在住のソプラノ・ピアニスト・クラヴィシテリウム奏者・音楽学者。パリ・ソルボンヌ大学中世音楽演奏マスター在籍。パリEnsemble Arquémie主催。
中世から現代に至る幅広い時代様式の演奏法と音楽理論を操る歌手、講師として国際的に活躍中。
15世紀以前の作品、とくにアルス・シュブティリオル様式の作品演奏と、13世紀ノートルダム楽派様式の即興演奏を得意とする。
古楽だけではなく現代作品にも関心が高く、日本で大学生&院生だったころは美学芸術学を専攻し音楽に限らずアートや映画、文学など幅広い分野を対象に20世紀以降の作品を研究。
パリでの演奏活動の他、2016年より「中世音楽センター」を立ち上げ、ヨーロッパの現役中世音楽専門家、演奏家と日本の生徒をつなぐ講習会やコンサートを企画している。

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